東京に遊びに行きたい、などと思えてきた私。
文学散歩はしたいと思っていたけれど、ことさら東京に行きたいと思えなかった私だけれど、ある女優さんが、素敵なお芝居をされることを知り、私は、東京にふらっと言ってもいいなあ・・・、と思えるようになった。
大阪に生まれ育った私は、どうも都会にあまり心惹かれない。
東京の街を歩いていても、そうそう特別だと思えない。
富山に帰ってくると、ホッとする自分がいる。
でも、以前ある人から教えてもらった、ビートルズのコピーバンドが演奏しているバーに行きたいとは思ったし、小さな劇場には行ってみたいし、それに、美術館はやはり心惹かれる。
富山県から来ました!
とどこかに行って自己紹介しても、地方から来た自分を意識しない。
都会育ちのコンプレックスの方が長い間勝っていたから・・・。
札幌から帰って来て、高岡の幼稚園に入園した小さな息子が、それまでしゃべっていた標準語よりも、お友達と一緒の高岡の言葉が、上等であるというかのように、喜んで、高岡の言葉を、私にとってはとても温かみのある言葉を彼も嬉しそうにしゃべっていた。
覚えたての言葉を愛しそうに。
その気持ちがよくわかる。
どこかに行っても、間違いなく、
富山から来ました!
と胸を張って自己紹介している自分がいるのである。
きっと、来し方にどこかで感謝しているのだと思う。
公開:2021/11/26 最終更新:2021/11/26