お知らせ

言葉って、使い方があると実感したこと。

ある人と桜馬場通りを歩いていたとき、

言葉の力ってすごいですよねー。
武器にもなるけど、使い方によっては凶器にもなる・・・。

と言われて、この人わかってるなあ、と思ったことがあった。

言葉は財産。
宝物。

私は一時期、それまでとは全く別の言葉を勉強していた時期があった。
正直おもしろかったが、文学的な言葉が、どうも手応えなく感じられてしまったことがあった。
感性面ではちょっと弱くなるというか・・・。

その方面の勉強を買われて、大学の授業のお手伝いもさせていただいた。

心理学的な言葉を使うことも、哲学用語も、評論を教えている関係で、たくさん使うことがあり、説明する機会がある。

先日のこと。
私は、ある人に向かって、法律的な言葉を使って説明せざるを得なくなったことがあった。

その時のその相手の態度の変容もあったのだけれど、法律的な言葉って、人間関係ではもうどうにもならなくなったときに使う最終的な言葉なのだと実感した。
法律って、便利なようでいて、たぶん、もう、話し合いが難しくなってきたときに登場するものなのではないかな。
そんな風に思った。

本当は人間と人間の信頼関係から話がしたい。
けど、通じ合わない。
理由は様々だろう。

でも、法律用語を持ち出さなければならないような関係を多くは持ちたくないなあ、と思った。
心底。

師匠がおっしゃっていたことがあった。
訴訟は好きではない。
でも、一度だけ応じたことがある。
勝つことが決まっていたから、と。

だいたい、こういう事案にはこういうライン、という、言わば暗黙の了解、みたいなところがあるそうである。
でも、それでも相手が言ってきたから、とおっしゃっていた。

その時も思った。
法律用語なんて使わなければそれに越したことないよなあ。
定義すればどこか心がどこかに行ってしまうようで。

でも、便利でもある。

法。

漢和辞典で調べたら、面白かった。

数学でも、法線ベクトル、とか法面、とか、直角という使い方するし、パーンと割るイメージがある。
裁断するというか・・・。

それから、占う、という字も面白い。
占うは、どちらかに寄せる、決める、という意味があるそうで、くっつくという意味から、

粘る、貼る、それから魚の鮎も、ねばねばするから占うという字があるのである。

字も言葉も大切に使いたいものである。
できれば美しく・・・。

公開:2021/07/02 最終更新:2021/07/02