お知らせ

韓流ドラマの俳優さんとピアノと・・・。

今日、ちょっと気持ちにゆとりがないなあ、と思って、教室に着くやいなや、ピアノを弾き出した。

以前、生徒たちが自習していて、私が引くピアノの曲を聴いて、時折ホッとしてる、と言ってくれていたけれど、今年は受験指導が前倒し的に重くなってきているので、全くピアノに心が向かなかったのである。

Y先生と、ちょっといつになるか見えてこないコンサートの選曲をしたこともあり、そのことからフェイスブック仲間からのお返事の中に、韓流ドラマの曲で好きな曲についての話が出て、私は思い出したのである。

「オールイン」を・・・。

初めて大学受験指導の世界に入った年だった。
イ・ビョンホンが大好きだった。
あのワイルドさとともに(捨て犬のような目と表現されていた。)、少年のよう屈託ない笑顔。
実は今でも大好き💛
それに破局したとは言うものの、ソン・へキョちゃんが可愛かった。
けど、ソン・へキョちゃんは、「秋の童話」で共演した、ソン・スンホンとの方が、共演としては、「オッパ、アンニョン。」(お兄さん、さようなら。)という言葉とともに、大好きだった。
けど、ソン・スンホンは、個人的には、「夏の香り」で共演した、ソン・ウェジンとの方が好きだった・・・。

あれ?全然話が飛んでしまった・・・。

ソン・へキョちゃん演じる、「オールイン」のスヨンのテーマ曲が、頭の中を流れて仕方がなかったのである。
そして、楽譜を探し出して、で、弾いていた。

右手での、ちょっと甘い可愛いメロディーを左手の伴奏が、美しく、ちょっと重く、しっかりと支えるのである。
私は、右手のメロディーが可愛いメロディーのときの、左手の音がなんとも好きになるときがある。
今回弾いてみて、やはり左手が好きになった。

可愛い女の子を支えている、包容力のある男性のような左手の伴奏。

昔、左手の音が聞こえなかった。
ただ、左手が、弾かなければならない伴奏としてあるだけだった。

でも、本当は左手が、曲を支えている。

それから、ミスチルの、小原孝さん編曲の「Tomorrow Never Knows」を引いてみた。
こちらは、桜井さん歌う曲の雰囲気とは違って、かなり、重厚な編曲。
正直難しい・・・。
これはまだまだ・・・。

そして、その昔、息子の心をざわつかせた、ベートーベンの「悲愴」の第三楽章。
私がいつも軽いタッチのポピュラー音楽を聴いて、家事の合間の気分転換をよくしていたのだけれど、いきなりクラシックの、ちょっと長い曲を弾き始めて、「エッ!?」となっているのがわかった。
彼には受け入れられない事実のようだった。
なんで?
なんでそこで張り合うのん?

こいつそういうところがあるのか・・・?
意外や意外。
君には、私たちのできない、野球も足の速さもあるではないか?
ピアノくらい、私のものでもいいでしょ?
第一、何年弾いてきたと思ってるのよ!

彼は、気のもめた彼は、その、超聴かせどころのフレーズを、「今のは、こう弾くんだと思うよ。」と言って、やってみたけれど、そりゃあできるはずもなく・・・。

しばし、長いまつげをぱちぱちさせて、受け入れがたい事実に苦悩した様子で、とうとう、彼の人生初の、らしくない発言をした。

ママ、僕はピアノでは負けるけど、バイオリンでは負けないからね!

ちょっと!あんた、土俵が違うやろ!私はバイオリンやったことないやん!?

彼の人生の中で、これほど、おかしな、辻褄の合わない発言を聞いたことがなかった。
何分、論理的整合性を重んじる傾向の強い彼の、唯一と言っていいほどの、瞬間だった。

そんなこんなを思い出しながら、私は、ほんのしばらくピアノを弾いていた。
そしたら、生徒さんが来て、馴染みのSさんが来られた。

現実に戻った・・・。

ときどきは弾かなくちゃ!

心が、乾いたら、いい仕事できないし・・・。

公開:2020/09/18 最終更新:2020/09/18